【ネタバレあり】なんにせよ初代ファンに向けた映画なのは間違いない 『ゴーストバスターズ』レビュー
こんにちは、おっさんです。
とうとう『ゴーストバスターズ』の正式上映が始まり、改めて僕も見てきました。 過去記事で予告していた通り、ネタバレありレビューを書いていきましょう。 ossan-movie.hatenablog.com
ちなみに、一度目が字幕2Dで、二度目は吹き替え3Dという環境で視聴しました。その辺の比較も書いていきます。
今回のバスターズはどんな人達?
今回のバスターズは4人の女性です。 同時に、三人の科学者と、一人の普通の人です。そこに受付係が加わり、あのエキセントリックな改造霊柩車を乗り回ります。
何が言いたいかというと、彼女たちは間違いなく「ゴーストバスターズ」なんだということです!
この4人について簡単に説明しましょう。
エリン・ギルバート - クリステン・ウィグ
クリスティン演じるエリンは本作の主人公であり、新生バスターズのリーダーでもあります。 オカルト好きで本を書いておきながら、おばけガールと言われるなどのいじめを受け、 物語開始時点では真面目な物理学講師としてプリンストン大学で教鞭をとっています。
アビー・イェーツ - メリッサ・マッカーシー
アビーはエリンの元親友。かつては二人で『過去からのゴースト』を共同執筆したけれど、まじめに転向したエリンと袂を分かって、現在ではホルツマンとともに、小さな工科大学でオカルト研究をしています。 かつての共著をうって研究資金にしている模様。それがエリンの耳に入ったことで、二人はギクシャクしながらの再開を果たし、そして新しいバスターズの物語がスタートするのです。
ジリアン・ホルツマン - ケイト・マッキノン
前作のイゴンに相当するメカニック。 が、どうしてこうなった。クレイジーでメカに強く、物理学の天才。 だけどやっぱりクレイジーで傍若無人。そしてアクションがセクシーで格好いいぞ! アビーの現在の相棒として活動していましたが、バスターズ結成後はメンバーのみんなを家族のように感じていた様子。その切り替えの速さはどこから出てきたのかw
パティ・トラン - レスリー・ジョーンズ
こちらは前作のウィンストン・ゼドモアに相当する役。地下鉄に現れるゴーストについてバスターズに依頼したのですが、いつのまにやら彼女たちの「クラブ活動」に興味を持って参加。 普通の人だけど、誰よりもNYに詳しい「歴女」。 彼女のキャスティング(黒人で、他三人とは違う、科学者じゃない普通の人)には批判が多かったようですが、レスリー・ジョーンズは「普通の人がバスターズになれるってことだからむしろ名誉だ」と意に介していません。
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とにかく「やっと来た!」感がすごい
この『ゴーストバスターズ』、過去に何度も続編の企画が生まれては、その度に消えてしまっているタイトルです。 多くはピーター・ヴェンクマン博士役のビル・マーレイ氏が企画や脚本に難色を示した、ってパターンが多かったようですね。 噂では旧作のメンバーから女性を含む新世代への引き継ぎをテーマにしたシナリオだったようで、これはこれで見たかったというのが正直なところ。ちょうど『〜2』と本作の中間に位置する感じになったのかもしれませんね。
もちろんビルのわがままというのもあるんでしょうが、やっぱりこれだけのタイトルです。生半可な内容じゃ出たくない、というのもわかります。『ゴーストバスターズ2』がまさしくそういう感じで、そこそこ面白かったし興行収入も悪くないのにファンから叩かれたわけですから、なおさらこのシリーズには慎重になりたかった、ということでしょう。
そうこうしているうちにイゴン・スペングラー博士役のハロルド・ライミス氏が2014年に亡くなられてしまい…… 残念ながら完全オリジナルメンバーの続編は完全に消えてしまったわけです。
そんな中に飛んできた、女性4人による新生バスターズによるリブートが本作。 とにかく「やっと来てくれたかっ!」が最初の感想でした。
オリジナルへのオマージュを大事にしているシーンのオンパレード
ストーリーに触れる前に、これだけは書いておきたいのですが、本作はとにかく旧作ファンに向けたメッセージが詰まった映画だと感じたということ。 オリジナルメンバーは可能な限りカメオ出演していますし、旧作で見たようなシーンが多数出てきてもう全編通してニヤニヤしっぱなし。以下に思い出せる限りで書いていきましょう。
最初のゴーストが図書室での女性
これは、初代のオマージュだと思われます。 初代でも市立図書館に出てくる女性のゴーストが、バスターズとゴーストとの最初の接触でした。
本作では舞台がオルドリッジ・マンション・ミュージアム(オルドリッジ邸)の展示室なのですが、パンフレットによれば、本シーンを撮影した部屋は実際の旧家の図書室とのこと。「図書」室で「美女」ゴーストに「スライムまみれ」にされるシーンつながりというわけです。
ちなみにゴーストの描かれ方は2の博物館のシーンにも見えたんですが、この辺はどうなんだろう…?
まさかの銅像化!ハロルド・ライミスのカメオ出演!
これは正直望外の喜びというか。
エリンがコロンビア大学で終身雇用獲得について最初に話すシーン(プリンストン大学ではなくもっといい大学の推薦状を、という話をしているシーン)で、ちらっと映る廊下の銅像がハロルド・ライミス氏のようです。 2回めの視聴でやっと気づいたくらいにさりげない登場ですが、イゴンですからね。これくらい奥ゆかしく、でも気づくとすごく目立ってるくらいのバランスがとても良い。
あ、主人公がコロンビア大学で研究室を持っているというのも、初代のピーターのオマージュですね。流石に好みの学生の歓心を買うために、対抗馬にイカサマで電気ショック流すようなことはしていなかったですが(笑)
あの「消防署」!
もうこれは見ればすぐ分かります。とにかく一番興奮したシーン。
ここか、またここなのか、家賃どうするんだ、初代メンバーは実家売ったぞ、と思っていたら、流石に高すぎて中華料理店の2階にオフィスを構えることに(勘の良い人ならここでラストシーンが読めるでしょうね)。
ゴーストも急行に乗る
これは2のオマージュシーンですね。 新生バスターズ結成後、はじめてのゴーストは地下鉄に出てくるのですが、捕獲に失敗して通過した急行列車の中に入り込んで去っていきます。2でスライムの川の調査に訪れたバスターズに突っ込んできたのもまた特急列車でした。
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オカルト否定派にまわる初代メンバー
初代のリーダーだったビル・マーレイはオカルト否定派の科学者として登場。 彼がバスターズをインチキだと断ずるのはとても印象的です。もし彼が考えを変えて味方になってくれるのであれば、それは最高の味方になってくれたのでしょうが、残念ながら復活したゴーストに吹き飛ばされて……
やっぱり電話を取るシーンが似合う人
オリジナル・バスターズの電話番、アニー・ポッツ演じるジャニーン・メルニッツは本作の決戦の舞台、メルカドホテルの受付嬢としてカメオ出演。 ちなみに、ここ、吹き替えが最悪で。アニーのあの鼻にかかって少し高いセクシーボイスに椿鬼奴とか誰のキャスティングだよ…
レストランのガラスはドアと間違えて叩くもの
物語最後の最大の事件発生時、エリンは単身市長に事件を訴えに行くのですがこの時レストランのガラス窓をドアだと勘違いして一枚一枚叩いていくんでですね。 これは完全に初代で鍵の神からルイスが逃げていくシーンのオマージュでしょう。
NYのタクシードライバーはやたら霊体に詳しい
レストラン事件の後、何かが起きたと気づいてバスターはECTO-1へ。 はぐれたエリンはタクシーを捕まえて合流、を図るのですが、このドライバーが本作のプロデューサーであるダン・エイクロイド。「たかがT5の発光体だ、問題ない」ってドライバーさんやたらくわしいっすね。 シーン自体も初代のオマージュです。もっともあちらではミイラというかゾンビがドライバーやってましたけどね。
マシュマロマンもゲスト出演に駆けつける
決戦の地、タイムズスクエアは過去の町並みに変わってしまい、そこには鎮魂の祭りのために多くのバルーンが。プロトン・ビームで次々割られていくバルーンですが、その最後の一体がマシュマロマンでした。 旧作では実はバスターズと直接矛を交えないマシュマロマンですが、今作では直接対決が待っていました!
奴が突然にリア充に
シリーズ皆勤のゴーストもいます。 かの有名なスライマー(アグリー・リトル・スパッド(醜い小さなジャガイモ)という…)ですが、今回は食べるだけでなく、バスターズのECTO-1を奪って乗り回すという荒技も(そういえば彼、2でバスドライバーしてましたね)。
その時に、彼女らしいグリーンゴーストを助手席に、ハコノリするモブ・ゴーストを後部座席に載せて、完全にリア充の体。死んでなおパリピしているとは良い根性です。
解決後に駆けつけるメンバーも居るよ
事件解決後、バスターズにもファンにも喜びの再開が待っています。
ファンにはもちろん、冒頭で入居し損ねていたあの消防署ですね。事件解決のお礼として市から資金援助でもあったんでしょうか。とうとうバスターズがあの建物にかえってきました。
そしてバスターズには(あるいはこれもファンにとっての喜びの再開でしょうか)2人のゲスト。パティの叔父はウィンストン・ゼドモア役のアーニー・ハドソン、そしてホルツマンの師匠としてやってきたのが旧作のヒロイン、ディナ・バレット役のシガニー・ウィーバー。 これまでの全員に言えることだけどやっぱり32年というのは長い。でもみんなひと目でわかる存在感。流石だなあ。
ほかの方のブログを見ても、カメオ出演についてやはり言及されている方が多く、オリジナルメンバーはファンに愛されているなぁと実感しました。
まだまだ、エンデイング後にも驚きの名前が
本作の本当の最後の映像、ケヴィンが踊るEDのあとのショートフィルムでは、パティが何やら音声を解析しているっぽい。
そこから聞こえてきた名前は「ズール」。 初代のボス、バビロニアの破壊の神に使える鍵の神で、彼女を復活させるためにシガニー演じるディナ・バレットに取り付いたあの黒犬!
ということは次回作はまさかオリジナルバスターズのあのエピソードをやるんでしょうか? 早く発表されないかと期待が溢れすぎる。とにかく、次の情報を早く。 それが今の正直な気分です。
前編はここまで
本当はこの記事一本で終わらせるつもりだったのですが、初代リスペクトなシーンを並べただけでこの分量ですよ。
ストーリーについて、特に旧作と違っていた点やちょっとした不満などは次の記事に回そうと思います。
とにかく、これだけかけるほど旧作リスペクトが盛り込まれていたわけで、僕みたいに初代を何回見たのか覚えてない!ってひとこそ見るべきです。好きになるか嫌いになるか、やっぱり初代をもっと好きになるか、みたあとの効果は保証しかねますがね?
ということで次の記事に続きます! お楽しみに!
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2016.08.24
ストーリーレビューの記事を書きましたので追記しておきます。