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おっさん、映画を見る

広告業界で働くITエンジニアなおっさんが、映画について語っていくブログ(ネタバレもあり)

【ネタバレあり】どんなストーリー? 初代とどこが違う? 『ゴーストバスターズ』レビューその2

SF レビュー

こんにちは、おっさんです。

昨日に続いて『ゴーストバスターズ』のレビューです。 正直昨日の記事で終わるかと思ってたんだけど、とても無理でした。

ossan-movie.hatenablog.com

旧作をオマージュしたと思われるシーンなどはこちらにレビューしましたので併せてご確認ください。

ということで今回は肝心なストーリーについてレビューしていきます。

これから見に行く人への大事な注意

本記事はネタバレありですが、もしこれから見に行く人がいたら覚えていてほしいこと。

吹き替え版は相当ひどい出来

なので、できれば字幕版の視聴を推奨します。 主人公二人が女性芸人さんなのでうまくないのは仕方ないですが、そのせいでプロの声優が演じるキャラクタまでも浮いてしまう。うまく会話のトーンがつながっていないんですよね。 特に最悪なのがアニー・ポッツ演じる受付嬢の吹き替えのところ。もうここだけで吹き替え版は見る価値がないと思えました。

とまあ、愚痴を吐いたところで本題です。

新生「ゴーストバスターズ」のストーリーラインは概ね初代を踏襲している

ここで言っているのはストーリーラインなので、例えば「起きている事件が違う!」とかそういうことではありません。 「事件が起きる」→「解決して主人公は○○になる」という、エピソードのつながりのこと。 これが旧作を綺麗に踏襲しています。

ざっくり見ていきましょうか。

「ゴースト事件」の発生

ゴーストバスターズ』なので、なにはなくとも「ゴースト」による事件が必要です。 旧作では図書館で、本作ではオルドリッジ・マンションという旧家で、それぞれ一般人がゴーストに遭遇し、卒倒するという事件が起きています。

この事件が主人公たちの耳に入ることで、『ゴーストバスターズ』のストーリーが始まります。

主人公たちが調査・ゴーストとの初遭遇

発生した事件について、主人公たちが調査に乗り出し、ゴーストと初遭遇に成功します。

また、新旧ともにここでPKE探知機が出てきます。これについてはあとで触れようと思いますが、えらいガーリーなアイテムになってて、しかも結果が見ている人にもわかりやすいというのは地味な改良ポイントかも。

旧作のピーターも本作のエリンも、実はゴーストの実在には半信半疑(居てほしいなぁという欲求はあるけど)なのですが、本事件をきっかけに、むしろ前向きになるところまで一緒ですね。

職場を首になったのでバスターズ結成

しかし「ゴースト」の存在なんて普通の人は信じない。 だから誰も認めない。新旧問わず、創設メンバーは一旦全員無職になります。 でも食べていくためには、そして自分たちの正しさを世間に認めさせるには、仕事を続けていく必要があるのです。

こうして『ゴーストバスターズ』は生まれることになるのです。

仕事として事件を解決/メンバーの追加

バスターズは仕事としてゴースト退治を担うことになり、メンバーも増えていきます。 まずは受付係、次に追加メンバーの順番なのも一緒。 ただこのあたりから新旧作で細かい違いが出てきます。次の項目でそのあたりを見ていきます。

NYにあふれるゴースト

順調(?)に仕事をするバスターズ。 しかし誰かの横槍か、犯人による犯行か、ともかくNYにゴーストが溢れ出る!という大事件が発生します。

真犯人とのラストバトル・解決

解決に乗り出すバスターズ。 犯人とのラストバトルを乗り越え、NYに平和をもたらすことに成功します。 かくして、新しいヒーロー『ゴーストバスターズ』が市民に認知されることになるのでした。

とまあ、基本的なストーリーラインは実は新旧ほとんど同じなんですよね。少しは違うかと思っていたのですが、良い意味で驚きました。これこそ正しくリブート!

旧作との違いは?

さて、大きなストーリーラインは同じと行っても、全く同じ脚本ではリブートの意味がない。 違いについても見ていきます。

今回のバスターズは商業的には成功していない

や、映画の興行の話じゃなくて。「ゴーストバスターズ」という法人の話。

旧作のバスターズはTVコマーシャルをバンバン流し、寝る間もないほど忙しくなるなど、商業的に大成功をおさめています。そのせいで行政と軋轢が起きるのがドラマになっていました。

が、今回のバスターズ、商業的にはまだまだ成功していません。SNSを通してあっという間に事件が拡散されますが否定派も多く、これからバスターズを作り上げていく、というストーリーになっています。

マスCMからSNSの変化というのは時代を感じさせます。

キャラクターのバックボーンを深掘りすることができている

そのせいかわからないのですが、今回はキャラクターに尺を割いています。旧作でピーター、レイ、イゴンがなぜオカルトに興味を持ったのかは明かされませんが、今回はその当たりきっちり説明していて好感が持てました。

エリンは過去にゴーストを見たことがあり、そのために「おばけガール」としていじめられ、人間不信になるとともに、ある意味の強迫観念から真っ当な権威を求めて大学の終身雇用を求めています。

アビーは転校先でエリンと知り合い、同じ考えを持つ親友になれたし一緒に本も書いた、と思ったのもつかの間、エリンが「真っ当な」学者を志したために袂を分かったという過去を持ちます。

ホルツマンはそんなアビーの今の相棒。メカニックのプロフェッショナルであり、天才であるがゆえの孤独をもっている人物。自分と分かり合える人は居ない、と思いかけていたところにアビーを始めとしてバスターズの仲間と出会います。本人がラストに大演説をぶつわけですが、多分本作で一番「救われた」キャラクターだと思う。

パティはあとからバスターズに加わる人物ですが、特に博士号を持っているわけでもない、普通の人。ただ彼女はNYを愛しており、NYの歴史には誰よりも詳しいという自負を持っています。他の人達がある程度以上に変人揃いなので、彼女のの普通さがバスターズを救う……なんて展開あるかと思ったけどなかったなぁ。ただ普通の人として友人を技術や才能ではなく人として大事にしており、それがアビーを救いました。

このように、事件ではなく人を描いたのはすごく大きな改良だと思います。

ロゴの正体

少し上に書きましたが、「これからバスターズを作り上げていく」今回のお話し。 旧作では無視されていた、あの特徴的なロゴについてもバックボーン・ストーリーがつきました。 小さいことですが、消防署に負けないくらい興奮した箇所です。

最大の違いは、今回の事件が人による犯罪だということ

これ、結構大事な要素だと思うんです。

旧作では事件の原因は古代バビロニアの破壊神ゴーザの降臨によるものでした。 しかし今回は完全に人によるオカルト犯罪ということになります。また、犯人が利用しているテクノロジーもバスターズと同水準、というか、バスターズが提示していた理論の応用なので根っこが同じものということです。

これが何を意味するかというと、ゴーストは完全に科学で解明できている、ということ。 旧作の場合、バスターズの持っている技術が突飛すぎて浮いているわけですが、今回はSF的な解釈としてですが、技術の裏付けのある世界観だということなのですから、今後のシナリオの幅が広がったわけです(旧シリーズは2でもやはり古代の亡霊の復活がテーマでした)。

細かい点ですが、これに合わせてゴーストの開放はバスターズ(と行政のやらかし)によるものではなく、犯人の行動の一部になっています。 やったね、借金まみれにならなくて済んだぜ!

ド派手なアクション

ここは賛否両論ある点ですが、僕はプラス評価します。 犯人が作り出した1970年代のタイムズスクエアでゴースト軍団VSバスターズのアクションシーンがあるんです!

前作のラストバトル、マシュマロマンばかり有名なのですが、実はバスターズはマシュマロマンを倒していない、というか戦ってもいない。ゴーザと、ゴーザを召還した扉にビームをぶち込んだだけになります。 今回はもうわかりやすくアクション!アクション!

娯楽映画はこれくらいでちょうどいいと思うんですよ。

愛情よりも友情

女性のみのバスターズなので、旧作のディナにあたるキャラクタはどうなる?もしや男性?

と思っていたら、チーム内での友情の確認エンドでしたね。 先ほどのアクションと違って、ここはちょっとマイナスに感じたポイント。

らしくていいんですが、最後の「穴のあちら側」に飛び込んでみたりとか、オフィスライトによるメッセージとかはちょっと冗長かなぁ、と。

あ、ホルツマンの演説は良かったです。むしろここだけで友情エンドをアピールするシナリオのほうがよかったかも。

ケヴィン! ケヴィン! ケヴィン!

新生バスターズには恋愛はない……ないわけですが、「見た目だけ マッチョでイケメン かなりバカ」なケヴィン! もう最高です!乗り移られてさらわれて、もうメインヒロインはケヴィンで決まりですね。

お題「ここで一句」

とにかく、ここまで愛すべきバカを生み出したシナリオと、それをかるく演じてしまうクリス・ヘムズワースのすばらしさは特筆ものでした。

まさかのエンディング・ジャックでしたしね。 「サクソフォンを聞く僕」ってどういうことだよ!?

素晴らしい、そして新しいガジェットの数々

ゴーストバスターズといえば忘れてはいけないのがやたら格好いいガジェットの数々。 今回は武器も少しづつ発展していく様子が見れて「少しづつバスターズができていく」映画というイメージをより強調していましたね。

プロトンパック(捕獲ビーム)だけで三世代くらい改良していたかも。 あとECTO-1はデザインが変わっていましたが、やはり連邦法違反な改造霊柩車とどこか別の国のサイレンという懐かしいテイストが残っていました。

一番変わったのはPKEメーターでしたね。霊体に反応するアイテムですが、旧作では謎のライトが左右に行ったり来たり。ちょっと反応の大きさがわかりにくいのが難点でした。

で、今回のメーターはピンクです。しかも霊体反応があると輝きが増してぐるぐる回る。わかりやすい!

このわかりやすさがいい味を出しているシーンもあって。やっぱりね、霊体が近くに寄っているのに息が白くならない、みたいないかさまは良くないですよ。

最後に

こうして描き下ろしてみて思うのですが、ストーリーラインを維持しつつ、少しずつ違う箇所を積み重ねていくことで、最後には大きな違いになっている、という作品だといえると思います。 細かいところで批判はあるかもしれませんが、リメイク、リブートのお手本のようなシナリオだったと思いますよ。

しかしゴジラもそうだけど、思い入れが強い作品は記事が増えるわ字数はすごいことになるわ。 今週辺りから今年の過去作とか別の新作も取り上げる機会を増やしていきたいと思いますがねぇ。