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おっさん、映画を見る

広告業界で働くITエンジニアなおっさんが、映画について語っていくブログ(ネタバレもあり)

とりあえずTV版のあれやこれを回収しにきた、って感じ 『劇場版 艦これ』レビュー

こんにちは、おっさんです。

前の記事で「近いうちに次の記事書きたい」とか言いながら、はや数週間以上が過ぎたわけですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

僕はといえば相変わらず。

映画とか本とか、いろいろインプットしていないわけではないのですが、忙しいとアウトプットができなくなるんだなぁ、と実感してたところ、ついにMacが不調で何故かはてなブログが正常に動作しない、ブログ書けない、という状態に。

悪いことは重なるもんですね。

とりあえず代替機を用意して、その間に見てきたものを順に書いていこう、というわけで、まずは本作『劇場版 艦これ』なわけです。

http://piacinema.xtwo.jp/contents/google/flyers/T01a_170266.jpg

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本当は『この世界の片隅に』で記事書く予定だったのですが、どうにも複雑な感情を刺激される作品っぽい。そういう作品を自分なりに消化して、さらにアウトプットするにはちょっとつらい状態なので、本作品を先に扱っていきます。

まずは作品の紹介から

さて、本作はゲーム『艦隊これくしょん-艦これ-』のTVアニメ版の続編、という位置づけ。

今更説明不要な作品ではあります。

僕も提督の一員としてプレイしています。先日の秋イベントも、忙しい中どうにか最終海域まではクリアしました。丙ですけどね。

『艦これ』はある意味で作業ゲーなので、どれだけ忙しくて心が摩耗していても、ある程度できちゃうのが良いところ。まあ正直ある程度惰性でやってる部分は否めないのですが、分裂前から「舞鎮魂」掛け軸を持つ提督としてはイベントクリアが継続できてホッとしています。

TV版のあれこれを「とりあえず」回収したといえる……のか?

で、そんな『艦これ』ですが、人気にのってアニメ化したわけです。 が、このアニメ版ではいろいろなしこりが視聴者のこころに残ったわけなんですね。 代表的なものとしては、以下のような感じ。

  • 吹雪(主人公)はなぜあれほど優遇されるのか
  • 如月ショック
  • 世界観(深海棲艦と艦娘の関係性とか)の説明がない

まあ細かくはもっと色々あるし、最初の疑問については、「主人公補正」という大正義な回答があるのですがともあれ違和感があったことは事実。このへんについては色々議論はあるだろうし、その是非について記事書こうとすると大荒れ必至なもので、細かくは書きません。そういう議論はそれ専用のとこでお願いします。

ともあれ、本作『劇場版 艦これ』はこれらのしこりに対する運営側のアンサーとも言える作品で、きちんと“特型駆逐艦一番艦「吹雪」の物語”であり、“睦月型駆逐艦の物語”であり、“艦娘の物語”になっていました。正直公開されるまで「これ劇場版とかどうすんだよ……」とか思ってたよ。

「吹雪」の価値について

TV版で視聴者を困惑させた一つが特型駆逐艦一番艦「吹雪」の扱い。

突然転属してきたところから始まって、提督の優遇を受け、主人公として実に華々しい活躍をするわけですが、なぜ提督がそれほど吹雪に目をかけるのかとかは曖昧なまま。

その謎が本作で明かされます。……明かされた、と考えて良いはずです。いまいち描写不足で理解が追いついていない感じもあるのですが。TVアニメの劇場版ってどうしても尺の都合で説明不足になりがちなんですが、どうにかならないもんですかねぇ。

 「吹雪」の秘密(多分に憶測混じり)

本作の主舞台であるソロモン諸島海域が変色するという異常事態が発生。その変色海域に突入した艦娘達が偽装に損傷をうけるなか、なぜか彼女だけは正常に航行できるという不思議な事態が起こる。 物語最終盤、艦隊の支援を受けた吹雪は、単艦で「鉄底海峡」(アイアンボトム・サウンド)の最深部、異常が起きている海域の中心へと乗り込む。そこで出会ったのは、もうひとりの「吹雪」とも言うべき深海棲艦。 実は特型駆逐艦一番艦「吹雪」は、かつて「鉄底海峡」で沈んでしまっていた。 その時、彼女の意識は2つに別れ、未来に希望を残そうとする正の意思は特型駆逐艦「吹雪」として蘇り、艦娘として活動する。一方、轟沈した悲しみを抱えたもう一方は深海棲艦として蘇り、今回の事件の発端となった。

本作のヒロインはやっぱり「如月」なんだろう

さらに、本作の序盤において、TV版で沈んでしまった睦月型二番艦「如月」が帰還する、という事件が発生します。ゲーム的には“ドロップ”。

そこそこ重い敵艦隊を夜戦で撃滅した報酬が睦月型ってどうなんだと思いつつもこれは素直に喜ばしい。しかも、どうやら一部ではありますが、生前(?)の記憶を引き継いでおり、まさしくTV版での“如月ちゃん”が戻ってきた、と。

当然、吹雪や睦月を含む鎮守府の艦娘は大喜び。ついでに画面のこちらの全国の提督さんも大喜び。 とくに睦月の喜びようは、見ていて心があたたまるものでした。そういう意味において、 本作のヒロインはやっぱり「如月」であり、視聴者の心情の代弁者は「睦月」。「よく戻ってきてくれた」が冒頭シーンを視聴した時の正直な感想です。

ところがこの「如月」の様子が少々おかしい。少しづつ、だけど確実に不穏な方向へと変貌を遂げていきます。 どうやら赤城や加賀といった古参の艦娘たちには心当たりがあるようで……

これが、ゲームからつづく、本作品の最大の謎に対する公式のひとつの回答につながっていきます。

「深海棲艦」と「艦娘」の関係について

この『艦これ』ですが、ゲームの頃から最大の謎と言われていたのが、プレイヤーであるところの提督と味方陣営に敵対する「深海棲艦」の存在。

コイツラはいったい何者なんだ、なぜ敵対してくるんだ、その生態は?というあるいみ当然の疑問に、運営側は一切の回答をしてきませんでした。

まあだからこそユーザー側の想像力で補完してきた部分もあって、深海棲艦化だの夏の夕暮れだのと色々と言われつつ、世界観が広がってきたという側面があります。

で、この映画において、初めてこの件についての公式情報が示されました(重大なネタバレなのでクリックして見てください)。

 深海棲艦と艦娘の関係について

要約すると、「艦娘は撃沈されると深海棲艦となり、深海棲艦が撃沈されると艦娘になる場合がある」ということです。お互いがお互いを増やしてしまう無限の連鎖、と同時に、一艦も喪うこと無く深海棲艦を全滅させることが出来れば(あるいはその逆でも、ですが)この連鎖が終わることも示唆されます。つまり人類最大の敵は提督の慢心。

白眉はやっぱり鎮守府の総力を上げた決戦の描写

艦隊これくしょん-艦これ-』といえば、やはり見どころは艦隊決戦です。 本作のそれは劇場の画面サイズ、音響も相まってとにかく迫力がすごい!

特に鎮守府の総力をあげた最終決戦は一見の価値がある、とおもいます。

この決戦ですが、支援艦隊による航空支援→第二艦隊による昼戦→第一艦隊(本隊)による夜戦という流れ。激戦で少しづつ仲間が離脱していく中、鎮守府の総力を結集して事件の中心点である「鉄底海峡」の最奥に主人公「吹雪」を送り届ける、アニメ伝統の「マトリョーシュカ・アタック」にはやはり胸が熱くなりますね。

なおこの戦闘順、概ねゲーム版の連合艦隊イベント戦闘を踏襲した流れなのも地味に好感度ポイントではあります。

まとめ

TV版で高まっていた運営不信についてある程度アンサーをもらったのかな、と思います。

まあとはいえ、これ単体でみるとまだまだ説明不足な部分もありまして、そのへんはファンムービーではあるよなぁ、という感じの作品でしたね。

ゲーム版からの古参提督としては、概ね満足、かな。